木質パネル工法と木造軸組工法の違いが知りたい!
上記のお悩みを解決します。
本記事では、ミサワホームの独自工法でもある「木質パネル接着工法」について解説しています。
20代後半男性
既婚者、子供1人
ミサワホームでの家づくりを検討している方は、参考になると思うので是非、最後まで見ていってください。
ミサワホーム|木質パネル接着工法とは
参照:ミサワホーム
すぐれた耐力壁である木質パネル同士を、高分子接着剤やスクリュー釘、接合金物によって強固に「面接合」し、床面・壁面・屋根面からなる6面体を形成する、ミサワホーム独自開発の工法です。
参照:ミサワホーム
合板(パネル)の中には、障子のような格子があり、格子の枠の中にぎっしりと断熱材のグラスウールが敷き詰められ、その上に防湿フィルムが張られています。
それらのパネルは工場で一貫生産され、工場で作られたパネルを現場に持ち込んで組み立てます。
一般的には大工さんが現場で木材1本1本を組み立ていくイメージですよね。
それは「木造軸組工法」と呼ばれるポピュラーな工法です。
その他にも、2×4工法(ツーバイフォー工法)や2×6工法(ツーバイシックス工法)などの工法もあり、特徴も様々となっています。
木質パネル工法とその他の工法を比較!
「木質パネル工法」以外の木造住宅を建築する工法は主に下記があります。
- 木造軸組工法(在来工法)
- 2×4工法(ツーバイフォー工法)
- 2×6工法(ツーバイシックス工法)
- 木質系プレハブ工法
それぞれの工法と「木質パネル工法」の違いは何なのか?解説していきます。
木質パネル工法と木造軸組工法の違い
壁式工法(骨組み(フレーム)にあたる柱な梁がない
軸組工法(骨組み(フレーム)にあたる柱や梁がある)
木質パネル工法とは柱や梁がなく「面」で支える工法です。
その為、横からの力やねじれ方向への力に強いお家が建てられます。
一方で、木質パネル工法はパネルを工場で生産するため、自由度が低くなります。
自由度という面では、木造軸組工法の方が上まっています。
木質パネル工法と2×4工法(ツーバイフォー工法)2×6工法(ツーバイシックス工法)の違い
・パネルの組み立てに接着剤を使う
・断熱材も工場で装てんする
・パネルの組み立てに釘を使う
・現場で断熱材などを装てんする
木質パネル工法とツーバイフォー工法は壁工法という点は同じですが、木質パネル工法は生産したパネルをプレハブ状態にして現場に持ち込みますが、ツーバイフォー工法は現場で施工する工法です。
また、木質パネル工法は接着剤でパネルを組み立てますが、ツーバイフォー工法では釘を使用する点にも違いがあります。
木質パネル工法と木質系プレハブ工法の違い
・パネルの組み立てに接着剤を使う
・断熱材なども工場で装てんする
・パネルの組み立てに接着剤または釘を使う
・断熱材なども工場で装てんする
木質パネル工法のメリット
木質パネル工法とその他の工法との違いが分かったところで、木質パネル工法のメリット・デメリットを解説していきます。
実際に住んでいる筆者が思うところも入っているので参考になるかと思います。
品質が安定している
大工さんによる施工バラツキが少ない
工期が短い
メリット①地震に強い
木造軸組工法は、横方向の力やねじれ方向の力に弱いという点がありましたが、木質パネル工法では「面」で支える為、横からの力に強く、大地震にも耐える強い家を建てることができます。
メリット②品質が安定している
木造軸組工法は現場の大工さんが一から建て方の工事を行ういます。
木質パネル工法は、工場でパネルを生産しており、厳格な品質管理のもとで生産されている為、品質のバラツキが少ないです。
ミサワホームでは、湿度や温度の変化による品質のバラツキを抑える為、お家一軒分のパネルは1日で作り上げるルールになっているようです。
メリット③大工さんによる施工バラツキが少ない
木造軸組工法は現場の大工さんが一から建て方の工事を行うため、大工さんの腕に左右される部分が大きいです。
2×4工法や2×6工法は現場で断熱材の装てんなどを行う為、大工さんの腕に左右される部分があります。
一方、木質パネル工法では、パネルは工場で生産され、断熱材などが装てんされたパネルを組み立てていくだけなので、大工さんの腕によるバラツキが少ないです。
メリット④工期が短い
木造軸組工法や2×4工法と比べ、現場で作業する割合が少ない為、当然、工期も短くなります。
一般的に、木造軸組工法であれば約半年、2×4工法であれば約4ヶ月が工期の目安となっているようです。
木質パネル工法の工期の目安は2ヶ月〜4ヶ月とその他の工法と比べると早いです。
ちなみにミサワホームの建て方工事は2日程度で終わりました。
木質パネル工法のデメリット
木質パネル工法のデメリットは下記です。
間取りの自由度が低い
リフォーム性が難しい
デメリット①パネルが薄い
木質パネル工法はその他の工法と比較すると壁厚みが薄いという特徴があります。
壁パネルは芯材(30×80ミリ)に5ミリの合板を両側から接着剤で貼り合わせたもので、2×4工法や2×6工法と比べると薄いです。
その為、防音性は弱いとされていますが、住んでみた感想として何も気になりません。
デメリット②間取りの自由度が低い
木質パネル工法は規格化されたパネルを使う為、細かい要望に対応できないという特徴があります。
また、「面」で家を建てる為、壁の配置に制約があるという特徴もあります。
木造軸組み工法などと比べると、実現できない間取りが多く、シンプルな間取りとなることが多いです。
デメリット③リフォーム性が難しい
木質パネル工法は、壁の配置に制約がある為、自由に壁を壊すことができません(構造上必要な壁が多くある)
また、対応できる業者が限られている為、誰でも扱える工法ではありません。
ハウスメーカーで木質パネル工法を取り扱っている会社は主に下記の3社です。
- ミサワホーム
- ヤマダホームズ
- スウェーデンハウス
リフォームを依頼しても、木質パネル工法で建てられたお家はできないと断られる可能性があります。
木質パネル工法と他工法の性能を比較
木造 | |||
---|---|---|---|
在来工法 | 2×4工法(2×6工法) | 木質パネル工法 | |
費用 | ◎ | 〇 | ◯ |
工期 | ◯ | ◯ | ◎ |
間取りの自由度 | ◎ | △ | △ |
耐震性 | ◯ | ◎ | ◎ |
断熱性 | ◯ | ◎ | ◎ |
気密性 | ◯ | ◎ | ◯ |
防音性 | ◯ | ◯ | ◯ |
リフォーム性 | ◎ | △ | △ |
費用面・自由度を求める方→木造軸組み工法
費用は掛かっても性能を求める方⇒2×4工法(2×6工法)や木質パネル工法
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まとめ
まず、木質パネル工法は、ハウスメーカー数社でしか扱っておらず、工務店では対応できません。よって、在来工法や2×4工法などと比べると、選択肢が狭まり、費用も割高になります。
工期が早いことや、高性能で品質バラツキの少ないお家を建てることが「木質パネル工法」の魅力だと思います。
これからお家づくりをされる方は、「工法」はあまり意識していないかも知れませんが、今一度「工法」についても考えてみてくださいね。